幸せを増やす講座20

感情の使用頻度と強さ

人の体は使った体が強くなります。感じる強度も感度も強化されていきます。

筋肉や持久力については「そうだよ。当たり前だよ」と思われる方が多いと思います。しかし「体と心は違うだろう!!」と思われる人も多いのではないかと思います。それでは「心はどこにあるのでしょう?」と聞かれたらどう答えますか?

体の反応という面から考えれば「脳の色々な部分が相互に影響し合って思考や条件反射を産み出し、それを体に電気信号として伝え脳にフィードバックして感情として感じることができるようになったもの」が心だと考えられます。

ポイント
  • 運動は筋肉や心肺機能などの強化
  • 感情は神経系や分泌系などの強化

最近は脳トレが流行っていることからもわかうように、脳の能力(各部分の連携能力、つながり)は使った分だけ良くなります。(年齢を重ねた方でも若い人と同じだといわれています)それに反応する体の回路(感情を感覚として伝える)の繋がりも使った分だけスムーズに反応し感じるようになります。

苦しくなる考え方を繰り返せば苦しくなる考え方を産み出す脳のネットワークの連携が良くなって、さらに苦しいことを考えやすくなります。苦しいという感覚(例えば胸が締め付けられる感覚)を感じる回路のつながりも強くなるので、苦しさをより強く感じるようになっていきます。

反対に楽しくなる考え方を繰り返せば楽しくなる考え方を産み出す脳のネットワークの連携が良くなって、さらに楽しいことを考えやすくなります。楽しいという感覚(例えば胸がワクワクする感覚)を感じる回路のつながりも強くなるので、楽しさをより強く感じるようになっていきます。

強化と弱化

強化と弱化の流れ

よく元気な人が、悩みの多い人にこんな言葉をかけます。「それぐらいの事、大したことないよ!!」でも良く考えてください。

苦しいことが沢山あった人は苦しいことを考える脳の回路と、それを感じる体の回路が苦しみをあまり感じてこなかった人と比べると何倍も強くなっています。元気な人が同じものを見て苦しいと感じる感覚(胸を締め付けられる感覚など)が1としたら、長い間たくさん苦しんできた人は、その10倍、ひょっとしたら数百倍・・それ以上の苦しみを感じているかもしれないのです。苦しさの強さが全く違うのです。

感情のバランスの差

感情の強化

 

例えば、私は7年間「うつ病」を患って来る日も来る日も胸の痛みと右の脳の底の方が痺れる感覚を味わっていました。今はうつ病は治癒して元気に毎日生きています。ところが人生は良いことばかりではありません。
辛いことや苦しいことは時期がこれば、また起きてしまうものです。

そんな時私は「胸に真っ赤に焼けた火箸をつきたてられたような胸の傷みと熱さ」「右の脳が痺れる感覚」を感じます。これは同じような経験をした人でなければ理解できないほど強く激しいものです。いわゆる後遺症というやつです。一時的なものですから長時間感じないための対処をすれば、すぐに回復します。うつ病の再発率が65%以上というのもこうしたことが原因の1つになっているのでしょう。昔柔道をやっていた人の体幹が強く運動経験のない人と全く違うように、苦しいという感覚をたくさん使った人は、そんなに使っていない人の何倍も強く感じます。

これは「楽しい」「うれしい」「ワクワクする」といった好ましい感覚についても同じです。ですから、普段から、「楽しい」「うれしい」「ワクワクする」といった感覚を感じてきた人は、そうした感覚を感じて、より「楽しい」「うれしい」「ワクワクする」ようになっていきます。

陸上で短距離の選手と長距離の選手では全く体型が違いますよね。同じように血のにじむような努力をして鍛えているのに発達する部分がまるっきり違います。

脳のネットワークや神経のネットワークと各体のパーツとの連携の仕方も、それまでの人生で使ってきた部分が違うとその結びつき方がまるっきり違っています。

それでは、これまで「辛さ」「悲しさ」「苦しさ」「不安」「怒り」「憎しみ」といった、できれば感じたくない感情を沢山味わってきた人は、どうすれば幸せを感じ穏やかに生きていけるのでしょうか?そのためには「辛さ」「悲しさ」「苦しさ」「不安」「怒り」「憎しみ」といった感情を感じた時、その感覚を弱めてあげる方法を覚えて実践する必要があります。

そうした感情が起こった時、その感情に関係する回路をできるだけ使わないようにして、「楽しい」「うれしい」「ワクワクする」といった回路をできるだけ使えるようなトレーニングをするのです。「楽しい」「うれしい」「ワクワクする」といった回路をできるだけ沢山使えるようなトレーニングスキルを学んで、毎日の生活の中に取り入れて向上していきましょう。人生が豊かで穏やかなもになっていきます。

奥村英樹

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト

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