食べ物で心をケアする講座4

心と脳の関係

心の大部分は脳という臓器の働きで生み出されます。

脳で作られた電気信号が神経回路を巡って体を動かして、その感覚を脳にフィードバックすることで感じることができます。(苦しい時は胸を締め付けその感覚を脳にフィードバックします)つまり心の不調は脳の働きの不調に強い影響を受けるのです。ですから心の不調を考える場合脳の働きの不調の原因を考える必要があるのです。

脳は胎児の時には母親が生まれた後は自分で食物として口から取り入れた栄養素で作られています。脳は取り入れた栄養素で脳を作り活動エネルギーを生み出しているのです。つまり脳は栄養素が姿を変えたものなのです。ですから脳の働きを決定する最大の要因は摂取する栄養素の種類と量なのです。

どんな食物をどれだけ食べるかによって脳の働きが変わり、それに伴って心の働きも変わるということです。

脳と心

脳とブドウ糖

脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖(グルコース)です。

脳とブドウ糖の関係
  • 脳にブドウ糖が欠乏するとエネルギー不足になって元気が出ません
  • ブドウ糖の供給量が多すぎると血管がつまりやすくなりますので血糖値を下げるインスリンをすい臓から放出します
  • ブドウ糖の供給量が少なすぎると低血糖になってしまいますので血糖値をあげるアドレナリンを副腎から放出します
    アドレナリンは怒りを発生させるホルモンですから血糖値が少ないと些細なことが原因で腹を立ててしまうことになります。

脳とアミノ酸

脳は「興奮させる伝達物質」と「抑制する伝達物質」とのバランスによって興奮状態が適度に保たれているのですが伝達物質は特定のアミノ酸から作られます。

アミノ酸が不足すると

神経系伝達物質はアミノ酸や酵素の働きによってアミノ酸から作られた物質です。アミノ酸の供給が不十分だと「興奮させる伝達物質」あるいは「抑制する伝達物質」のどちらかに不足が起きてしまいます。

  • 「抑制する伝達物質」が不足すると脳の興奮状態が過度になって不安・不快感・恐怖を感じます
  • 「興奮させる伝達物質」が不足すると脳の興奮状態が不足して分の落ち込み・悲しみに襲われます

脳の興奮状態が不安定になると不安・パニック・うつ病・ムードスイング(気分の激変)など心の病になってしまいます。

肉の塊

脳とその他の栄養素

酵素が働くためにはビタミン・ミネラル・必須脂肪酸などの栄養素の助けが必要なので、どれが不足しても脳の興奮状態が定まらなくなって心の状態も定まらなくなります。

心の不安定は脳の働きの不安定によって起き、脳の働きの不安定は脳内物質のアンバランスによって起こります。脳内物質のアンバランスは栄養素のバランスの崩れによるものです。

ですから栄養素(食べ物)のバランスが取れれば脳の働きが安定して心の状態は安定します。

「感情の不安定さ」は摂取栄養素のバランスの崩れによって引き起こされますので、バランスのとれた栄養摂取をすることで脳が正常に働き、感情・行動・考え・判断できるようになって心が安定します。ですから心を安定させるためにはビタミン・ミネラル・アミノ酸・必須脂肪酸などをバランスよく食事から摂取することが大切なのです。(酵素・ホルモンなども補助的に摂ると良いでしょう)

気持ちが落ち込んだり不安だったりイライラしたり何かに依存してしまったり・・・性格や環境のせいと決めつけてしまっていませんか?自分をもっと好きになって穏やかな生活を送るために食生活を一度見直してみてください。

気をつけて欲しいこと
  • 脳を快適に動かすために必要なビタミン量は病気をしないためのビタミン量よりずっと高いこと
  • ビタミン・ミネラル・アミノ酸、必須脂肪酸などは・相互に関係し合っていること
  • 脳内物質の最適レベルは個人の遺伝的要素や生活状況などで大きく異なること

脳内物質とはビタミン・ミネラル・アミノ酸、必須脂肪酸・酵素・β-エンドルフィン・伝達物質などのことをいいます。

奥村英樹

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト

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