漢方と不眠
睡眠のための漢方薬
漢方医学では不眠の原因を「心熱」「胆虚」「虚労」の3つに分けて考えます。
ここでいう「心」は「血」を循環させるところを表し、心には精神状態をコントロールする働きがあると考えます。
そこが熱くなるのは、ストレスによる緊張や怒りなどの激しい感情のために興奮が続いているからです。
心熱による不眠は寝つきが悪くなることが特徴で、鎮静作用のある黄連解毒湯や抑肝散が代表的な処方です。
「胆虚」とは決断力を表す胆力が弱っている状態です。
そのため気持ちが落ちつかなくなり、不安が強くなって精神生理性不眠になります。
深い睡眠がとれなくなって、夜中に目覚めたり熟眠感がなくなったりします。
胆虚による不眠には胆を温める効果がある柴胡剤や竹笳温胆湯、 帰脾湯などが処方されます。
「虚労」は心身が疲れすぎて眠れない状態です。
虚労になっているひとは起きている時も横になって動かない傾向があります。
高齢者に多い不眠で、寝つきが悪く夜中にもすぐ目覚め、熟睡感がありません。
虚労による不眠には、酸棗仁湯などが用いられます。
[cft format=2]
[cft format=3]
コメント