赤ちゃんの睡眠
生まれたばかりの赤ん坊は、1日中目を覚ましたり眠ったりを繰り返しています。
生まれたばかりの赤ちゃんは体内時計が未発達なので、概日リズムと関係なく睡眠と覚醒を繰り返すのです。
成長するに従って周囲の明暗の変化や人との関わりの中で体内時計が発達し、生後4ヵ月ごろから外界の明暗のリズムと睡眠/覚醒のリズムが同調してくるのです。
幼児期の睡眠
成長すると徐々に1日の睡眠時間も短くなってきます。
新生児は毎日約16時間眠っていますが、1歳になると13時間、2~3歳で12時間、3~5歳で11時間程度の睡眠時間へと変わっていきます。
子供の健全な成長のために望ましい睡眠時間
- 小学校低学年で10時間
- 小学校中学年~中学生で9時間
- 高校生で8時間
と言われています。
大人の睡眠時間
総睡眠時間がぐっと短くなります。
ある調査では、
- 20歳~50歳の平日の平均の睡眠時間は男性で7時間4分~7時間17分、女性が6時間43分~7時間23分
- 高齢者になると就寝時刻、起床時刻ともに2時間程度早くなって昼寝をする人が増加
という結果が出ています。
睡眠も年齢とともに変化するということです。
それぞれの時期の睡眠の特徴
時期 | 睡眠の特徴 |
新生児 | 概日リズムと睡眠が連動していない 動睡眠中に脳の神経ネットワークの急速な発達 |
幼児期 | 体内時計の発達に伴い睡眠と概日リズムが連動してくる(1歳児) 深い睡眠が増え、成長ホルモンの分泌量が増加、成長が促進される |
4歳 | 徐々にそう睡眠時間が減少してくる |
10歳 | 生活リズムに影響を受けて一気に睡眠時間が減少 |
思春期 | 睡眠中に性腺刺激ホルモンが分泌され始め性的な成熟が促進される |
成年期〜壮年期 | 徐々に睡眠時間が減少 |
老年期 | 睡眠の質が悪化し睡眠時間が短くなるとともに昼寝をするようになる |
通常、睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠に分かれていますが、赤ちゃんの睡眠中の脳はは特別なので、動睡眠(レム睡眠にあたる)と静睡眠(ノンレム睡眠にあたる)に分けて、赤ちゃんの睡眠を区別しています。
動睡眠では眼球運動があり、顔や手足の筋肉がピクピク動いたり、呼吸が不規則になります。動睡眠では体が休息しているのですが、脳は活発に動いていて、この時神経ネットワークが発達しています。新生児から乳児の総睡眠時間の半分は動睡眠なのですが、2歳になる頃には動睡眠はレム睡眠に変わって睡眠時間も短くなっていきます。
静睡眠では体も眼球も動きません。呼吸、脈拍ともゆっくりで規則的です。脳が休息している状態です。
静睡眠は成長するとノンレム睡眠に変わっていきます。
幼児期ではノンレム睡眠の中でも特に深い睡眠が増加します。
このころが深い睡眠が一生のうちで最も多い持期です。
成長ホルモンは深いノンレム睡眠中に出るので、この時期が成長ホルモンの分泌量が最大になります。
ですから、急速に体が成長してドンドン大きくなっていきます。
思春期になると睡眠中に性腺刺激ホルモンが分泌され始めるので性的な成熟が促進されます。
そして、高齢になると脳の「眠らせる力」が低下するので睡眠力が弱まり睡眠の質が悪くなって仕舞います。
深い睡眠が減ってしまうので、夜中に目覚めやすくなって、その後入眠することも難しくなってしまいます。
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