漸進的筋弛緩法
漸進的筋弛緩法は体の各部位の筋肉に力を入れて意図的に筋肉を緊張させた後、一気に力を抜くことで筋肉を弛緩させ、その弛緩する感覚に意識を向けてリラックス感を高める方法です。
筋肉を緊張させてから弛緩させることで、ただ弛緩させるよりもより筋肉が脱力できるためリラックス感が向上します。
ストレスを感じることで眠れなくなってしまっている人の多くは、ストレスによって体が過緊張の状態に陥ってしまっているのです。
漸進的筋弛緩法を行って、筋肉を弛緩させ副交感神経の働きを活性化することで心身をリラックスさせ、その状態を自覚することで眠れるようになるのです。
また、漸進的筋弛緩法をすることは筋肉に意識を集中するので、頭の中でグルグルと回り続ける不安や悩みごとから気をそらすことにもつながります。
漸進的筋弛緩法を行うことで寝つくまでの時問(入眠潜時)が短くなることが実証されています。
漸進的筋弛緩法の手順
- 楽な姿勢をとりましょう。
体を締めつけているものをすぺてゆるめるかとり外して、楽な姿勢(あお向けや座った状態)をとりましょう。
あお向けで横になった場合は脚をわずかに開いて、両腕は胴体や太ももから少し離しておきます。 - 目を開けて数回まばたきしましょう。
気持ちが落ちついてきたらゆっくりと目を閉じましょう。 - ゆったりと呼吸をしながら、体のどこかにコリが強いところや筋肉が緊張しているところがないか調べていきましょう。
- 全身のチェックが終わったら、呼吸のスピードを遅くして(2〜3割)、呼吸の深も深くします(2〜3割)。
- 呼吸が安定してきたら、息を吸う時に胸式呼吸なら胸、腹式呼吸ならお腹の筋肉が緊張することを意識しましょう。(腹式呼吸がオススメです)
- 準備が整ったら筋肉をリラックスさせていきましょう。
①目を閉じて両手で握りこぶしを握りしめましょう。(70%くらいのカ)
②5秒くらいカを入れたあと一気に抜きましょう。
③ゆるんでいく状態に30秒程度意識を向けましょう。
①~③を数回繰り返しましょう。
手足にぼんやり温かさを感じるようなら十分にリラックスできています。
④両手が終わったら、肩や脚、顔でも同じように緊張と弛緩を繰り返しましょう。
自分のやりたいところだけで十分です
目の周りをほぐす筋弛緩法
- 額にシワを寄せましょう。
- 眉をひそめましょう。
- まぶたを固く閉じましょう。
- 左→右→上→下と順番に見ていきましょう。
- 最後に前を見ます。
注意
筋肉をゆるめるときに「リラックスしなきゃ」とリラックスすることを意識しすぎると、かえって緊張してしまうので、筋肉の弛緩に意識を向けることで、なんとなくリラックスすることを心がけてください。
また、目的の部位以外の体のほかの部分には力を入れないようにして、ダラッとした感じにしてください。
ひととおり行ってもまだリラックスしきれていない時は、手順を初めからやり直してください。
3回もやればかなり緊張がとれて、リラックスしてくるはずです。少しの時間でもよいので、毎日練習してください。
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