脳と心の関係
心は脳という臓器の働きで生まれます。
心は脳で作られた電気信号が神経回路を通って体パーツに信号を出して動かし、その感覚を脳にフィードバックすることで感じるのです。
(苦しい時は胸を締め付けその感覚を脳にフィードバックします)
つまり心の不調は脳の働きの不調ともいえるのです。
ですから、心の不調を考える場合、脳の働きの不調の原因を考える必要があるのです。
脳とブドウ糖
脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖(グルコース)です。
神経伝達物質 | 詳細 | |
興 奮 性 伝 達 物 質 | アセチルコリン ドーパミン ノルアドレナリン アドレナリン グルタミン酸など | 「興奮させる伝達物質」が不足すると脳の興奮状態が不足して分の落ち込み、悲しみに襲われます |
抑 制 性 伝 達 物 質 | GABA (ガンマアミノ酪酸) グリシン | 「抑制する伝達物質」が不足すると脳の興奮状態が過度になって不安、不快感、恐怖を感じます |
- 脳にブドウ糖が欠乏するとエネルギー不足になって元気が出ません
- ブドウ糖の供給量が多すぎると血管がつまりやすくなりますので、血糖値を下げるインスリンをすい臓から放出します
- ブドウ糖の供給量が少なすぎると低血糖になってしまいますので、血糖値をあげるアドレナリンを副腎から放出します
アドレナリンは怒りを発生させるホルモンですから血糖値が少ないとイライラします
心のバランスと伝達物質
脳は「興奮させる伝達物質」と「抑制する伝達物質」とのバランスによって興奮状態が適度に保たれています。
伝達物質は特定のアミノ酸から作られます。
その供給が不十分だと「興奮させる伝達物質」あるいは「抑制する伝達物質」のどちらかに不足が起きてしまいます。
脳の興奮状態が不安定になると不安、パニック、うつ病、ムードスイング(気分の激変)など心の病がになってしまいます。
神経系伝達物質はアミノ酸や酵素の働きによってアミノ酸から作られた物質です。
酵素が働くためには、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸などの栄養素の助けが必要であり、どれが不足しても脳の興奮状態が定まらなくなって心の状態も定まらなくなります。
心の不安定は脳の働きの不安定によって起き、脳の働きの不安定は脳内物質のアンバランスによっておこります。
そして脳内物質のアンバランスは栄養素のバランスの崩れによって起こるのです。
栄養素(食べ物)と心のバランス
脳の働きが安定して心の状態は安定します。
バランスのとれた栄養摂取をすることで、脳が正常に働き、感情、行動、考え、判断できるようになって心が安定します。
ですから、心を安定させるためにはビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素、ホルモン、必須脂肪酸などをバランスよく食事から摂取することが大切なのです。
気持ちが落ち込んだり、不安だったり、イライラしたり、何かに依存してしまったり・・・性格や環境のせいと決めつけてしまっていませんか?
自分をもっと好きになって、穏やかな生活を送るために食生活を一度見直してみてください。
ポイント
- 脳を快適に動かすために必要なビタミン量は病気をしないためのビタミン量よりずっと高いこと
- ビタミン、ミネラル、アミノ酸、必須脂肪酸などは、相互に関係し合っていること
- 脳内物質とは、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、必須脂肪酸、酵素、β-エンドルフィン、伝達物質などをさします。
- 脳内物質の最適レベルは個人の遺伝的要素や生活状況などで大きく異なります。
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