子供の睡眠時無呼吸症候群
最近では睡眠時無呼吸症候群の認知度は上がってきていますが、一般的に睡眠時無呼吸症候群は大人がなるものだと思っている人も多いようです。
しかし、子供の睡眠時無呼吸症候群は1~3%程度で随分多いのです。
子供の睡眠時無呼吸症候群の多くは、喉にある咽頭扁桃(アデノイド)や口蓋扁桃が気道をふさぐことにで起こります。
これらは口や鼻から細菌が体内に侵入しないように防いでくれる免疫器官で3~10歳頃特に大きくなります。
その他、顎の骨の成長障害、巨舌症、肥満、アレルギー性鼻炎などが原因になることもあります。
子供の場合、特に自覚症状が少ないので、親が気づいて医療機関に連れて行って診断を受けないと発見できないことが殆どです。
ですから、昼間の眠気が強すぎる、ボーッとすることが増えてきた、急に成績が下がってきた、疲れやすくなったなど子供の変化に気づいたら、睡眠状態をチェックすると良いでしょう。
「チェックポイント」
- いびき
- 口呼吸
- 激しい寝返り
- 寝汗
- 身体を動かしたときに目を覚ます
- 首を強く後ろにそらせての横向き寝をする
- 起床時間が遅く目覚めさせるのに手間がかかる
- 毎日2~3時間以上も昼寝する
- 夜に寝床につくことを嫌がる
- 布団に入って寝付くまでに時間がかかる
- 落ち着きがなく動き回る
- 攻撃的な行動が多い
- 痩せすぎ
- 太り過ぎ
- 顎が小さい
- おねしょが多い
- 集中力が続かない など
がいくつか見られる場合は要注意です。
咽頭扁桃や口蓋扁桃が原因との場合必要があればこれらを切除したり、口蓋扁桃を摘出したりします。
手術後は痩せすぎだった子供は体重が増え、太り過ぎだった子供は身長が伸びたりして身長と体重のバランスが改善する子供が多いようです。
睡眠時無呼吸症候群の子供はおねしょををすることが多いのですが手術後にはおねしょがなくなる子供が多いと言われています。
また、学校での成績が悪かった子供も、手術後に成績が向上することが多いともいわれています。
この手術をしても睡眠時無呼吸症候群が良くならない場合、顎や顔の骨の異常があればそれに対する形成手術が行われます。
効果の高いCPAP(圧力をかけた空気を睡眠中に流し込む治療)を行うこともあのですが、子供が機器を使うことを嫌がってしまうのでCPAP治療を続けられないことがほとんどのようです。
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