不眠の分類と自律神経
疲労を回復するためには十分に質の高い睡眠をとることが必要です。
睡眠中に重点的に身体の修復が行われるからです。
ここでは睡眠の質を向上するために、自律神経からみた不眠の分類について考えてみたいと思います。
2種類の不眠
疲れに交感神経過剰型と副交感神経過剰型があることはこれまでにもお伝えしましたが、実をいうと不眠にも交感神経過剰型と副交感神経過剰型の2つのタイプがあります。
交感神経過剰型の不眠
1日のうち交感神経が活性化している時間が長すぎることが続いて、自律神経を副交感神経にスイッチングすることがうまくできなくなってしまった人の不眠です。
スイッチングがうまくできる人は、夕方をすぎた頃から副交感神経が徐々に優位になって体が睡眠モードに入っていくのですが、日常的に夜遅くまで働いたり活発に活動する生活が続くと、夜になっても交感神経が活性化したままになって眠れなくなってしまうのです。
長期間強いストレスを感じることで、このタイプの不眠になってしまう人は少なくありません。
交感神経が活性化する時間が長くなりすぎることが続くと、風邪をひきやすくなるなど免疫力が低下して様々な不調が起こるのですが、この体からのサインに耳を傾けず交感神経過剰型の生活を続けると、副交感神経へのスイッチングが上手にできなくなってしまいます。
「最近夕方過ぎても頑張っていることが続いてる人」で、「風邪をひきやすくなったな」「体調が悪いことが多いな」と感じる人は、早く仕事を切り上げて家に帰るようにしましょう。
そしてゆっくりお風呂に入って、味わって食事をして、リラックスできる時間を意識して取るように心がけましょう。
また夜はパソコンやスマートフォンを使うのは止めてください。
交感神経が活発になってしまいます。
体が送ってくる不調のサインに耳を傾け、副交感神経優位の生活を心がけて、早め早めの心身ケアをしてください。
副交感神経過剰型の不眠
活動量が少なすぎるため交感神経が活発時なる時間が少なすぎる人の不眠です。
夜眠くなりにくくなってしまうので、夜遅くまで起きていることが増えて体内時計が狂ってしまうのです。
交感神経へのスイッチングがうまくいかなくなって、自律神経のバランスが崩れてしまうので体の不調も感じはじめます。
このタイプの不眠の人は日中の活動量を増やしましょう。
エレベーター、エスカレーターはできるだけ使わず階段を使う。
電車やバスでは立つようにしましょう。ウォーキングやジョギング、水泳など、体を動かす習慣を身につけるのも良いでしょう。
朝起きたらカーテンを開けて積極的に太陽の光を目から取り入れ、体にも十分浴びるようにして体内時計の狂いを改善するように努めましょう。
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