睡眠制限療法
眠れなくて困っている人のほとんどは、睡眠の質より睡限時間を気にします。
ですから睡眠時間を増やすために、まだ眠くないのにベッドに潜り込んで無理矢理にでも眠ろうとする人が多いのです。
そのためベッドの中にいる時間の中で、睡眠に入っている時間の割合(睡眠効率)が悪くなってしまうのです。
また、睡眠の質が低下して眠りが浅くなるため、仕事中などに眠気に襲われて居眠りてしまうので、また早くからベッドに潜り込むという悪循環に陥ってしまいます。
この悪循環への対策として、寝床にいる時間を制限して、わざと睡眠不足にすることで睡眠の質をあげようとするのが睡眠制限療法です。
睡眠時間を徐々に減らしていくと、浅い睡眠が減少しても、深い睡眠の量は変わらないことがわかっています。
睡眠は時間だけでなく、質の高さが重要で、入眠直後の3時間ほどに現れまる深くて質の高い睡眠特に大切です。
必要以上に長い時間眠っていると、日中の覚醒が上がりません。寝床にいる時間と必要な睡眠時間の差を縮めて、睡眠の効率を高めることが睡眠制限療法の目的になります。
睡眼制限療法の6つのステップ
- ステップ1
必要な睡眠時間が個人によって異なることを理解し受け入れる
睡眠の長さやパターンは個人によって大きな差があります。年齢や性別によっても、必要な睡眠時間も異なります。 - ステップ2
ベッドに入ってから出るまでの時間を、実際の平均睡眠時間プラス15分にすることを目指す 自分の睡眠時間を正確に調べましょう。
1~2週間は睡眠日誌を書きましょう。
寝床に入った時刻、実際に寝ついた時刻(多少ずれがあっても大丈夫です)、目が覚めた時刻、寝床を離れた時刻を記入しましょう。 - ステップ3
起床時刻を一定にする
狂った体内時計を正常に働かせるために、毎日同じ時刻に起きて、生活の正しいリズムを体と脳に覚えこませることが大切です。
- ステップ4
起きたらすぐに睡眠時間を記録する 睡眠制限療法をはじめてからも、睡眠日誌を書きましょう。
ほとんどの人は実際に眠った時間を覚えていません。
しっかりと記録しましょう。
書き込んだ睡眠日誌を1週間ごとにチェックしましょう。 - ステップ5
日中の昼寝や居眠りをやめる 睡眠制限療法を行っている間は、昼寝も居眠りも禁止です。
睡眠不足な状態を作ることが目的だからです。
日中に眠たくなったら、体を動かしたり、歌ったり、人と話に行ったりしてなんとか眠気をやりすごしましょう。 - ステップ6
15 ~20分単位でベッドに入ってから出るまでの時間の目標時間を延ばす ベッドに入ってから出るまでの時間の目標時間(目標床上時間)の 90%以上眠れたら、 目標床上時間を15 ~20分伸ばします。
睡眠日誌を使って1週間ごとに実際の睡眠時間を計算しましょう
。1週ごとに目標床上時間の達成率をチェックして、目標がクリアできれば床上時間を延ばすことを繰り返します。
平均睡眠時間が目標床上時間の80% 以下の場合は、前の週の平均睡眠時間まで目標床上時間を減らします。
目標床上時間が5時間を切る場合は5 時間に設定しましょう。
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