心は色々なことから影響を受けている
人は外部の色々なことから影響を受けながら暮らしています。
暑い季節にイライラしたり、雨が降ってブルーになったり、ラブソングを聞いてジーンとしたり・・人の気持ちは絶えず外部からのそうした刺激に反応して揺れ動いています。
ですから、人の心の状態は、ほんの少しだけ環境を変えたり、行動を変えたりすることで調えることができるのです。
食事を味わってストレスを緩和
ストレスと感覚を感じ取る力との間には深い関係が存在します。
アメリカのマサチューセッツ工科大学にストレス専門のクリニックがあります。
そこには重度のストレスを抱えている人たちがやっていらっしゃるのですが、ストレス解消プログラムに入る前に、その人たちに目を閉じてもらって、口に「干しぶどう」を入れ、「口の中に入っているものはなんですか?」と聞くそうです。
「誰でもわかる」と思うかもしれませんが、実はほとんどの人はそれが「干しぶどう」だとはわからないそうです。
つまり、ストレスを感じているとストレスを感じる感覚ばかりに意識が向いて、その感覚ばかりが強くなってしまうので、様々な体の感覚を感じ取る力が低下してしまい、そのことでさらに意識がストレスへ向いてしまうという悪循環が起こっていると言うことです。
嬉しい、楽しい、ワクワクする・・こう言ったポジティブな感覚は、味覚を繊細に感じ取ることができる力、太陽の光を浴びた感覚を感じ取る力、手や足や体が繊細に動いている感覚を感じ取る力・・そういった「繊細な感覚」を感じ取る力が鋭敏になっていてこそ感じられるのです。
中でも食事は生き物としての「喜び」を感じられる素晴らしいイベントです。しかし、現代人は忙しすぎて、
- 味わう間もなく体に流し込む
- 急いで食べるのでよく噛まずよく味わうことがない
- 濃い味付けばかりの食事を食べている
- 甘味料や脂質の多い食事ばかりを食べている
- テレビを見ながら食べている
- スマートフォンをイジリながら食べている
などなど、食事に集中して繊細に味わうことができなくなっています。
こうした生活が続くと、味覚の力が低下して食事を楽しむことができなくなってきます。
食事を楽しむことができなくなると、嬉しい、楽しい、ワクワクするといったポジティブな感覚を感じる機会が激減し、ポジティブな感覚を感じる力が弱まってしまいます。
そうなると、ネガティブな感覚ばかりを感じるようになって強いストレスを感じるようになっていきます。
味覚以外でも体の感覚を繊細に、鋭敏にすることで変化を感じることができるようになって、変化を感じることができるようになるとポジティブな感覚を感じる機会が増えて鋭敏になり、ストレスがたまらなくなっていきます。
まずは、「丁寧に、よく噛んで、楽しんで食事する」事から始めてみましょう。
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