睡眠と心
ドーパミンは心地よさを感じるために必要な神経伝達物質、セロトニンは心のバランスを整え穏やかさを感じるために必要な神経伝達物質です。
人の心の状態は神経伝達物質のバランスや分泌量に大きく影響を受けています。
現在50種類以上の神経伝達物質が確認されていて、その働きが比較的解っているのは20種です。
神経伝達物質の多くは睡眠中(入眠1.5~2時間後)に生産されるといわれているので、眠れない、睡眠が安定しない、睡眠の質が良くないなどの状態が続くと心がとても不安定になってしまいます。
睡眠の質の低下が生活の質の低下を招く
良い睡眠が取れないとイライラや落ち込み、不安や恐怖などのネガティブな感情を感じやすくなってしまいます。不眠症からうつ病やその他の精神疾患を患う人も少なくありません。
睡眠の質の低下は心の状態や生活の質に大きな影響を与えるのです。
自信を持って毎日を楽しく生きるためには睡眠の質を上げることがとても大切です。
睡眠の質を上げるために
- 必要な睡眠時間は人それぞれです。
日中の眠気で困らない、自分に合った睡眠時間を見つけましょう。 - 刺激物は避け、寝る前には自分なりのリラックス法をもちましょう。
カフェインをとったりタバコを吸ったりすると、眠気が減るので、カフェインは眠る4時間前まで、タバコは1時間前までにしておきましょう。 - 睡眠中の激しいいびき、呼吸停止や足のぴくつき、むずむず感は要注意
これらの症状は、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、周期性四肢運動障害などの病気が原因の事があります。 - 睡眠薬代わりの飲酒は不眠のもとになります。
アルコールは寝つきを良くしてくれますが、深い睡眠が減るなどして、全体として眠りの質を悪くします。 - 眠る準備を整えて、寝床に入る30分くらい前に飲みましょう。
- 同じ時刻に毎日起床
目覚める時間が一定だと、体内時計のリズムもうまく調整されます。
休日も平日の起床時間+2時間までには起きましょう。
- 光の利用で良い睡眠
朝は太陽の強い光を浴びると、すっきり目覚められます。
夜は、暗めで暖色系の明かりが眠気を誘ってくれます。
寝室は暗い方が良く眠れます。 - 規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
朝ごはんは胃腸にある体内時計を起こしてくれます。
逆に夜食は体内時計のリズムを乱してしまうので、食べるなら軽めにしておきましょう。 - 昼寝をするなら15時前の20~30分
午後2~4時にも眠気が強くなります。
この午後の眠気に対しては、短い時間の眠気が効果的です。 - 体温が下がる時に眠気を感じます。
睡眠の2~3時間前にぬるめ(40度以下)のお風呂で半身浴などをして深部体温を上げておきましょう。 - 血流量の下がる時に眠気を感じます。
睡眠の2~3時間前に軽いストレッチなどを行い、筋肉の血流量をあげておきましょう。 - 寝る前のテレビ、パソコンは控えましょう。
交感神経を刺激する行為はやめ、入眠2時間~3時間前には、お風呂に入ったり、ストレッチをしたり、リラクセーションをしたり、ヒーリング音楽を聞いたり、副交感神経が優位になり、気持ちが穏やかになるモードに切り替える生活をしましょう。
睡眠の質が低下することで脳内物質の生産量に変化が起きたり、体の回復が遅れたりしてネガティブな気持ちになることが増えてしまいます。質の良い睡眠をとるようにして、元気で楽しい毎日を過ごして大好きな自分でいられるように心がけましょう。
コメント