呼吸と感情の関係
リラックス力と集中力を呼吸法で高めよう
呼吸の仕方が心の状態と大きく関係していることは以前にも書かせていただきました。
- 自律神経の交感神経と副交感神経の活性度と呼吸の吸う、吐くが関係していること
- 酸素と二酸化炭素の交換効率が悪くなると脳や体での酸素供給量が減り、代謝が悪くなることで体調不良や思考低下を招くこと
呼吸の仕方が変わることで心と体の状態が大きく影響を受けています。イメージングや体への意識力向上と呼吸を組み合わせ、深いリラクセーションと集中力が得られる呼吸法(マインドフルネス呼吸法)をご紹介します。
呼吸とイメージ、呼吸と身体感覚を組み合わせて行うことで「リラックスした状態+集中力が高まった状態」をつくり出していきます。(催眠術でいうトランス状態)繰り返し練習することで、「リラックスして心地よさを感じる回路」がトレーニングされて普段から穏やかで落ち着いて過ごすことが得意になっていくとともに、自分の本来のポテンシャルを引き出すのが上手になっていきます。
マインドフルネス呼吸法
ステージ1
- 楽な姿勢をとりましょう
横になっても座ったままでも結構です。気持ちよく背骨を伸ばしましょう。普段姿勢の悪い方は背骨を伸ばすのが苦しいかもしれません。無理しない範囲で気持ちよく伸ばしましょう。 - 鼻から息を吸います
- 口から息を吐きます
吸った息の2倍より長い時間をかけてゆっくりと口から息を吐き出します。苦しくなく、気持ちよく呼吸ができる範囲で長く息を吐き出します。 - イメージを加える
数回繰り返したら、呼吸にイメージをプラスして行きます。息を吸う時に心地よさを吸い込みます。ただ心地よい感じでも、森林の澄んだ空気をイメージしても結構です。心地よいイメージができるものを空気と一緒に吸い込みます。
息を吐く時にお腹の中に溜まったいらないモノ(怒り、不安、憎しみなど)を空気と一緒に吐き出していきます。イメージと呼吸を繰り返しながら、お腹の中に溜まったいらないモノが薄まり、心地よさで体中が、そして心が満たされていくのを感じていきましょう。 - 繰り返す
心地よいと感じられる間繰り返しましょう。(最初は5分程度を目安に繰り返すといいでしょう)
ステージ2
ステージ1に引き続いて行います。
- 吐く息に意識を向ける
息を吐くときにお腹が凹んでいくのを感じましょう。(凹む感じが感じ取りにくい人はお腹に手を置いてもかまいません)
ステージ1と同じように吸った息の2倍より長い時間をかけてゆっくりと口から息を吐き出します。苦しくなく、気持ちよく呼吸ができる範囲で長く息を吐き出します。 - 吸う息に意識を向ける
息を吸う時にお腹が膨らんでいくのを感じましょう。 - 繰り返す
呼吸をしながらお腹の凹みと膨らみだけに意識を集中しましょう。お腹の感覚を感じながら集中力を高めていきます。心地よいと感じられる間繰り返しましょう。(最初は5分程度を目安に繰り返すといいでしょう)
ステージ3
ステージ2に引き続いて行います。
- 息を吐く時の感覚に意識を向ける
吐く息に意識を向ける息を吸う時に鼻腔をくすぐる空気の感触、息を吐くときに肺がしぼんで、喉を温め唇をくすぐりながら空気が出ていく感触に意識を集中しましょう。
ステージ1と同じように吸った息の2倍より長い時間をかけてゆっくりと口から息を吐き出します。苦しくなく、気持ちよく呼吸ができる範囲で長く息を吐き出します。 - 息を吸う時の感覚に意識を向ける
喉を通って肺が膨らみお腹が膨らみ空気が入っていく感触に意識を集中しましょう。
普段は感じているはずなのに意識できない体の感触に意識を向けることで体の感覚を丁寧に繊細に味わいながら集中力が高まっていく感覚、余分な力が抜けていく感覚を味わっていきましょう。ステージ1~3を通して、体の余分な力が抜けて、集中力が高まり、自分の体の感覚を繊細に感じ取れる状態を作って行きましょう。
リラックスした状態+集中力が高まった状態になると時間があっという間に過ぎることでしょう。始めは「ステージ1~3をやってみたら、10分だった」という人も繰り返し練習していると「え、もう1時間もたったの?」とびっくりすることでしょう。
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