時差ボケ(時差障害)
時差ポケ(時差障害)の診断基準は次の3項目です。
- 旅行後1〜2日以内に日中の精神的、肉体的な機能が低下する。全身がだるくなる。
胃腸障害などの体の症状が出る。 - ジェット機に乗って3時間以上の時差がある場所へ旅行したときに不眠や過眠になる
- 症状をほかの睡眠障害、内科、精神科の病気、薬物の使用などでは説明できない
時差ボケによる症状でもっとも多いのは睡眠障害ですが、その他日中の眠気、作業能力の低下、疲労感、食欲低下、ボンヤリする、頭が重い、胃腸障害、目の疲れ、吐き気、イライラ感などの様々な症状が起こります。
時差ボケが起きるのは高速で移動することで時差の変化に体が対応しきれず、体内時計と現地の生活時間がずれてしまいます。
また、それに伴って体内時計がコントロールしている体温やホルモン分泌、睡眠・覚醒のリズムもバラバラになってしまうことが症状悪化させます。
時差ボケは目的地に到着した直後がに強く現れると考えがちですが、2、3日目に最も強く現れることも珍しくありません。
外的脱同調は到着直後がもっともひどく時間とともに解消するのに対して、内的脱同調は到着2~3日後にいちばん強くなることが原因です。
脱同調
同調していた生体リズムが同調しなくなること。
体内のリズム相互の間で起こる場合を「内的脱同調」、体内リズムと環境サイクルとの間で起こる場合を外的脱同調といいます。
時差ボケの症状に影響する4つの条件
- 普段の生活リズム
普段から早起きで活動のピークが午前中にある朝型の人は、朝寝坊で活動のピークが夕方にある夜型の人より時差ボケの症状が強くでる傾向があります。
朝型の人の体内時計は生活リズムの変化に順応しにくいからだと考えられます。 - 加齢
青年期を過ぎると年齢を重ねるごとに時差ボケによる睡眠障害や日中の眠気、疲労感が強くなります。
睡眠の質も低下するため時差ボケからの回復も遅くなってなります。 - 性格
神経質な人、繊細な人、内向的な人は、時差ボケの回復に時問がかかる傾向があります。
人と会話したり、遊んだり、何かに没頭すると生体時計の調整が早く進む傾向があるのですが、神経質な人、繊細な人、内向的な人は、こうした時間を持ちにくいため症状が長引く傾向があります。 - 飛行方向
日本からハワイやアメリカへ向かうことを「東行きフライト」、ヨーロッパ方面へ行くことを「西行きフライト」といいます。
人間の体内時計は1日が約25時間で1日より少し長いので、「東行きフライト」の場合は体内時計の調整がしにくく、時差ボケの症状が強くでるのです。
反対に「西行きフライト」の場合は体内時計の調整がしやすくなるので症状が軽くなる傾向があるのです。
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