疲れに強い体を手に入れよう
疲れに強い体を手に入れるためのポイントは「①自律神経」「②エネルギー代謝」「③免疫」の3つです。
この3つの働きをよく理解して上手に働きかけることで、疲れをシッカリと回復させることができるようになります。
疲れをしっかり回復させることは、今の自分の心身の機能を最高レベルで引き出すことができるようになります。
心身の機能を最高レベルで引き出せるようになることで、人生はより豊かなものになるはずです。
エネルギー代謝
ここではエネルギー代謝について考えてみましょう。
エネルギー代謝がうまく働かないと疲れやすくなる上、疲れが長引くようになります。
エネルギー代謝は糖質、脂質、タンパク質という3大栄養素を原料として行われますが、タンパク質はエネルギーが不足した緊急事態に用いられるので、通常は糖質と脂質を原料として行います。脂質は軽度な長時間の運動をした時にエネルギーになり、糖質は考えたり、短時間の運動、強度の高い運動をした時に優先的に使われます。
ですから運動習慣がない人が疲れやすくなったと感じる場合、長時間の軽度な運動を続けるという機会がないのに疲れを感じるわけですから、糖質のエネルギー代謝がうまくいかなくなった可能性が高いと考えられます。
糖代謝には糖質以外にも酸素やビタミンB1、マンガン、そして様々な酵素や補酵素なども必要です。
ですから糖質だけでなく呼吸が浅くなって酸素が不足しても、食事のバランスが崩れてビタミンB1やマンガン、酵素や補酵素が不足しても疲れを感じやすくなってしまいます。
つまり、エネルギー代謝を正常に行うためには「1:安定した呼吸」と「2:バランスのとれた食事」が大切なのです。
補足
さらに疲労を強めるもうひとつ原因があります。
疲労物質の存在です。エネルギー代謝の過程で疲労物質(乳酸など)が作られるのですが、疲労物質が筋肉内に滞ると細胞の活動が低下し、筋肉の収縮力も低下して疲れを感じます。
疲労物質を筋肉中に貯め込まないように洗い流すのは血液の働きなので、血流状態が悪いと疲労物質が筋肉中に滞りやすくなるので、疲れやすくなるのです。
体の隅々に効率良く栄養素や酸素を運んでエネルギー代謝を促進するためにも、疲労物質を洗い流して疲労をためないためにも良好な血流が大切です。
血流の良い人は疲れにくく、疲労の回復も早いのです。
さらに血液は体温調節の役割も担っています。
体温を一定に保つことは体の機能を維持し、エネルギーを効率良く作るためにも重要です。
体温が極端に高くなったり低下するとエネルギー代謝を始めとする体の様々な機能を保つために必要な酵素の働きも悪くなってしまいます。
人間の体の中で酵素の働きが最高になるのは体内の温度(深部体温)が37.2度の時だといわれています。
脇の下で計る通常の体温は深部体温より1度程度低いといわれれていますので、体温計で計った体温が36.2〜36.7度程度が望ましいのです。
バランスのとれた食事をとって安定した呼吸をし、血流状態がよい適度な体温を保てる体が疲れをためない回復が早い体なのです。
チェックポイント
- 冷房が効いた部屋に一日中いたり、冷たいものをたくさん飲んでいませんか?
- ファーストフードや外食が多く栄養のバランスが崩れていませんか?
- 運動不足だったり、筋肉量が少なくなっていませんか?
- 一日中同じ姿勢をとって特定の部位の血流を悪化させていませんか?
- 知らず知らずのうちに呼吸が浅くなっていませんか?
- 筋肉に弾力がなく硬くなっていませんか?
疲れない体、回復の早い体を手に入れるために生活習慣を見直してみましょう。
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