覆い隠した感情
- なぜかわからないけど怒りが湧いてくる・・
- なぜかわからないけど、いつも気分が落ち込んでいる・・
ネガティブな感情も時間が経てば解消されたり弱まったりするものです。それなのに解消されていくはずの気持ちが何をしても変わらない・・・。そんな時は、今自分が感じている感情が自分の本来の感情ではないかもしれません。人は無意識のうちに「認めたくない感情」「受け入れたくない感情」(1次感情)を、自分にとってより受け入れやすい感情(2次感情)に置き換えて自分を守ろうとするからです。人の心は自分が感じたくない感情を無意識のうちに覆い隠し自分を守ろうとするのです。
- 通り魔に娘を殺された=娘を失った悲しみ/喪失感 ⇒ 犯人に対する怒り/憎しみ/復讐心
- 誰も愛してくれない孤独感や寂しさ ⇒ 人間や世の中に対する怒りや憎しみ
1次感情と2次感情
しかし、「自分が感じたくない感情」を感じない(あるいは強さや時間を軽減する)ことは、良い事ばかりではありません。1次感情(覆い隠した感情)が処理されないと、2次感情(感じている感情)が永遠に続いてしまうからです。怒りから体を壊してしまったり、その感情のおかげで人や出来事と向き合うことができなくなってしまったり・・・。(場合によっては人格が分裂して多重人格になったりします)ずっと孤独で自分を表現できなかった少年が、世間に恨みを抱き、銃の乱射事件を起こす・・・なんてことになりかねません。ある感情がいつまでも、いつまでも消えないとしたら・・・その感情は2次感情で、1次感情を覆い隠しているのかもしれません。
一時的に2次感情によって自分を守ることも大切です。しかし特定の感情に縛り付けられることで問題が生まれるなら、1次感情を見つけ出して向き合う必要があります。
なぜ、いつも怒っているの? なぜ、いつもイライラしているの? なぜ、いつも胸が痛むの?
終わらない苦しみが続くのであれば、自分に問いかけてみてください。
隠されたの感情は?
自分の感情と丁寧に向き合っていると隠された感情が見えてくるものです。(どうしても見つからない場合は、プロの心理療法家に相談してみましょう)1次感情が見つかったら、その感情と根気強く向き合い感じ切ってあげましょう。そうすれば問題を引き起こす2次感情も消えていきます。
※1次感情が「人を亡くした悲しみ」なら、その人を悼んで悲しみと向き合ってみることが必要です。
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