加圧トレーニング理論編(16)

加圧トレーニングと有酸素運動

加圧トレーニングは「加圧ベルトを使った筋力トレーニング」というイメージを持たれる方が多いかもしれません。しかし加圧しながら有酸素運動を行うことで「脂肪を効率よく燃焼」「心肺機能の強化」「血液循環機能の強化」「競技独自の動作などの強化」などにつなげることも可能です。

 加圧トレーニングと有酸素運動の関係を考える前に有酸素運動について考えてみたいと思います。

有酸素運動について

一般成人の健康・体力の維持向上には有酸素運動が一般的です。有酸素運動の目的は心肺機能、循環機能の改善と脂肪燃焼にあります。

安全で効果的な有酸素運動プログラムを作成するために
  • 運動の種類
  • 強度
  • 時間(1回あたり)
  • 頻度

を決める必要があります。

効率よく有酸素運動を行うためには

  • 下半身の大きな筋肉群が運動に参加していること
  • 動作がリズミカルで反復すること

などを満たしていると良いでしょう。

この条件を満たす運動として、歩行、走行、自転車、水泳などが代表的です。もちろんテニス、サッカー等のいわゆるスポーツも有酸素運動ですが、「相手や場面によって無酸素運動も含まれる」ので、無酸素運動+有酸素運動といえるでしょう。

効果的な有酸素運動の強度指標として各自の最大心拍数の60-80%、主観的運動強度(RPE)では“中程度”~“きつい”と感じる運動強度が心肺機能の向上に有効だと言われています。

最大心拍数=220-年齢

ですから効率よく有酸素運動をして心肺機能、循環機能を向上させたい場合は、有酸素運動をしている時の心拍数(目標心拍数)が、目標心拍数=最大心拍数×運動強度(60~80%)になるようにすればよいのです。

例)30歳の成人

最大心拍数の60%~80%
最大心拍数 : 220-30=190拍/分
目標心拍数 : 190×60%=114拍/分
190×80%=152拍/分

つまり心拍数が114~152拍/分に収まるように運動すると良いのです。

有酸素運動の効果をたくさん得るためには、できるだけ長い時間を運動に当てる必要があります。最低でも1日20分以上は行いたいものです。

一時期は有酸素運動を20分以上継続しないと効果がないといわれていましたが、最近の研究では20分以上継続しなくても効果はあるといわれています。

つまり1回5分間の有酸素運動4回行っても良いということです。ただし体の様々な機能が運動負荷に適応し始めるまで3分以上の時間が必要だと言われていますので、できれば1回の運動単位は3分以上できれば5分以上にすることが望ましいでしょう。どちらにしても日常生活の中で時間を見つけ、こまめに運動量を増やすことが大切です。

運動の頻度というのは週に何日運動するかということです。運動効果の面から見れば毎日実施したほうが効果的ですが、できれば週3日以上したいものです。しかし運動嫌いの人が無理をして頑張っても続きませんので、まずは出来る範囲で週1回からでも結構です。その習慣が身についたら、少しずつ運動頻度を上げていきましょう。無理をしないことが大切です。

奥村英樹

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト

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