体位と加圧の関係
体位が変わると循環系も大きく影響を受けます。
寝ている状態から立ち上がると体は重力の影響を受けて上半身の血液が下半身に向かって移動するので、下半身の静脈が拡張して血液が下半身の静脈に溜まります。ですから特に心臓より上にある血管では血圧が低下します。反対に心臓より下ある血管は血圧が上昇して成人では下半身の静脈圧が約90mmHgも上昇するといわれています。心臓へ血液の戻る量(静脈還流量)著しく減少して1回の鼓動で心臓から血液が送り出される量(抽出量)が減少するので一過性の血圧低下が起きてしまうこともあります。それを補って心臓に戻る血液の量を増やすために交感神経の働きが活発になって心拍数と血圧が上昇し血圧が回複されるのです。この現象は動脈でも同様に起きるので動脈と静脈の圧にはにはほとんど差は生まれません。
寝ている状態と立っている状態では血圧に差が生まれるので加圧トレーニングでは立って行うメニューを中心とすることで高い効果を得やすくなるのです。
コア(体幹)トレーニングなどのように臥位(寝た状態:仰向け、うつ伏せ、横向き)では立位で行うトレーニングと比べて圧による効果が出にくくなるため、立位で行うトレーニングと寝た状態で行うトレーニングを併用する場合は立位と臥位で区別して圧の調整を行う必要があります。
インナーマッスルやコアのトレーニングを行う場合は寝た状態で行うトレーニングメニューも多いので注意が必要です。
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