なかなか人と親しくなれない2
普段の日常会話では困らないし、普通に楽しく話すことはできるのに親しい人ができない。そんな悩みを持つ人は少なくないようです。初対面で好印象を与えるためには、以前も書いたとおり話の内容(バーバル:10〜30%)よりノンバーバル(外見や表情、雰囲気:70〜90%)を意識することが大切です。しかし相手と深い関係(親しい関係)になるためには話の内容が重要な要素になってきます。
原則としては「できるだけ側にいること」です。人はたくさん同じ時間を過ごした人(単純接触の原理)、近く(距離)で過ごした人を好きになる傾向があるからです。
今回は「パーソナルスペース」という考え方を取り入れて、距離的に近くで過ごす事について考えてみましょう。
パーソナルスペースとは?
人の心の状態と「パーソナルスーペース」という縄張りのような空間は大きく影響しています。心理的な許可を出していない他者がその空間に入ってくると不快になります。
反対に長時間このパーソナルスペースに入っていた相手に興味や好意を持ちやすくなるという傾向があります。「これだけ近い距離で過ごしたのだから、私はこの人に興味や好意があるんだ」というように、事実に合わせて心の状態を変化させる心理的働きを追認があるからです。
パーソナルスペースの目安 | ||
関係 | 距離 | 対象 |
親密な関係 | 45cm以内 | 家族・恋人などとの身体的接触が容易にできる距離 |
個人的関係 | 45~120cm | 友人などと個人的な会話を交わすときの距離 |
社交的関係 | 120~360cm | 職場の同僚と一緒に仕事をするときなどの距離 |
公式的関係 | 360cm以上 | 公的な人物と公式的な場で対面するときの距離 |
相手が不快になるパーソナルスペースにできるだけ長時間いることが相手と親密になるコツです。ただし、現在の関係以上のパーソナルスペースに突然入ると相手は強い不快を感じてしまうので、かえって嫌われてしまうので注意しましょう。
- 何か理由をつくって自然に相手のパーソナルスペースに入る
食事に出かけたり飲みに出かけたりした時、カウンターに座ってパーソナルスペースに入る - 少しずつ相手と過ごす時の距離を縮めていく
朝挨拶するときの距離を靴一足分ずつ近づけて行って徐々に近い距離で話すようにしていく
など、相手が不快にならないような工夫をして、パーソナルスーペースに入るようにしましょう。
パーソナルスペースの距離が縮まることで心の距離も縮まっていくでしょう。何かの機会で親密度1、2の人に自己開示7〜8なんていうこともあるでしょうが、それはともに困難を乗り越える、ともにチャレンジをする、仕事の必然性があるのなど、特殊な場合を除いては避けたほうが良いでしょう。親密度の向上に合わせて、少しづつ自己開示レベルを向上させていきましょう。
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