精神生理性不眠症とは?
強いストレスによって眠れなくなってしまったという経験がある人は少なくないはずです。しかし普通はストレスがなくなると眠れるようになるものです。
ですが中には睡眠に対する「こだわり」がとても強い人がいて、そういう人がストレスによって眠れないという経験をしてしまうと「眠ること」を過度に意識してしまうようになり、「眠れなかったらどうしよう」と眠れないことへの不安や恐怖が大きくなってしまって、夜寝ようとしてベッドに入った途端に「眠らなくちゃ!眠らなくちゃ!」と緊張するようになってしまいます。そして、この緊張が不眠を慢性化させてしまうことがあります。仕事や対人関係などのストレスの以外にも、環境の変化や体の病気などがきっかけで、精神生理性不眠症になってしまうこともあります。
「寝つきの悪さ」や「夜中に目覚めてしまう」などの症状が多いようです。こうした状態が続くと、疲れやすくなったり、体調不良を感じるようになって、気力の減退、意欲の低下、集中力の低下などが起こってきます。病院で検査をすると、実際のデータより眠れていると感じている時間が少ないと感じるようです。実際の睡眠状態を過小評価する傾向があるということです。
日本の人口の1~2%、不眠症患者のうち12~30%が精神生理性不眠症だといわれています。中高年の女性に多い傾向にあるようです。また、性格的傾向としては、神経質で完全主義の人なりやすいといわれています。
精神生理性不眠症の診断基準
- 症状は不眠症の基準を満たす(不眠症の全般的診断基準により判断)
- 不眠は最低1カ月持続している
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