感情の強化と弱化
怒りや憎しみ、嫉妬など、あまり感じたくない感情を感じてしまうことが多く、その感情に巻き込まれたことで自分の意思に反した言動をとってしまう人は少なくないものです。ほとんどの人は、これを生まれ持った性格のせいだと信じています。しかし感じたい感情を強化し感じたくない感情を弱めるなど感情の強度を変化させる取り組みはできるものです。
人間は体も心も使ったところが強くなるからです。反対に使わないところは退化して機能しなくなっていきます。なぜなら感情や感覚も神経系やホルモン、内分泌系の働きで生じるものですから筋肉と同じように使ってトレーニングすれば強化されていくからです。
取り組み
- 気分が悪くなった時に一時的に気分を変化させる
- 普段から穏やかでリラックスした時間を取る
- 心地よいと感じる時間を大切にする
使いたい感情や感覚をできるだけ大切にし、できるだけたくさん強く、長く感じる工夫をするするのです。しかしこれらの取り組みを無駄だと感じてしまう人は少なくないはずです。
どんな取り組みをしても最初は「ほとんど元に戻って」しまいますし、そうした取り組みをしてこなかった人は使いたい感情をたくさん感じるための取り組みをしても感じ取る力が弱いため、それを感じることがほとんどできないのですから当然といえば当然でしょう。
使った時間と感情強度
苦しいと感じる時間が長ければ苦しさを感じ取る力、楽しいと感じる時間が長ければ楽しさを感じ取る力が強化されていきます。
感情を変える取り組み
使いたくない感情を変える取り組みをした後すぐに気分が戻ってしまっても繰り返し継続することで、その強度を弱化させることに役立ちます。また普段から穏やかでリラックスした時間を取る習慣を持つことも心地よいと感じる時間をとることで強化したい感情を強化することにとても役立ちます。
無理して頑張り続けたり、ただ我慢して頑張り続けることは体に負担がかかるばかりでなく心地よさや充実感を感じ取る力も退化させてしまうということに注意してください。
頑張ることや努力する事はとても大切なことですが、それ以上に心地よさや充実感など使いたい感情を感じるために時間を取ることはとても大切です。ネガティブな感情を抱いている時はエネルギー消費や体への負担が通常でも数倍かかりますし、それを繰り返すことでエネルギー消費や体への負担がドンドン大きくなっていってしまいます。
反対にポジティブな感情を抱いている時のエネルギー消費や体への負担は通常でもネガティブな感情を抱いている時の数分の1になりますし、その感覚の感じ方が強くなればさらにエネルギー消費や体への負担が軽減し、余ったエネルギーを使ってよりアクティブに沢山の事をこなせるようになっていくのです。
ネガティブな感覚/感情を感じる時間を減少
ポジティブな感覚/感情を感じる時間を増加
↓
ポジティブな感覚/感情を感じる力が増加
ネガティブな感覚/感情を感じる力が低下
↓
エネルギー消費/体への負担が減少
↓
エネルギー使用の節約・効率化
身体回復時間短縮
↓
アクティブ
沢山の事をこなせる
健康
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