加圧トレーニング理論編(29)

圧力と筋疲労の関係

腕や脚のつけ根(基部)に加える圧力と手先、足先の筋肉へ運ばれる血液の量は反比例の関係にあります。圧力が増加すると血液量は減少します。

上記のような理由で同じ重量負荷で運動を行っても最大反復回数は圧力が大きいほど減少します。
圧力と最大反復回数の関係を調べるために最大挙上重量(1RM:1回ギリギリあげられる重さ)の20%で行った実験があります。

実験の結果
  • 低い圧力の時の最大反復回数は圧負荷なしの時とほぼ変わりませんでした。
    「圧の設定条件」
    脚部の拡張期血圧よりも低い程度の圧力
    脚部の収縮期血圧よりも高い程度の圧力
  • 圧負荷がそれよりも高くなると最大反復回数は次第に低下しました。
  • 圧負荷をさらに高めると圧負荷を高めても最大反復回数の低下はほとんど起きなくなりました。

加圧することで発生する圧負荷に対する最大反復回数への影響は個人によって反応する圧負荷の高さが大きく異なります。

非常に低い圧負荷で最大反復回数が低下する人もいますし、かなり高い圧負荷でないと最大反復回数が低下しない人もいます。ですから個人に適した圧負荷の条件を設定することが加圧トレーニングでは重要な課題になります。

ですから筋力のアップや筋繊維の肥大が起これば、それに合わせて加える圧力を再設定して個人に適正な圧力に変更していかなければなりません。ウェルエイジングベルトを購入して自宅で加圧トレーニングを行う場合も、定期的に加圧トレーニングスタジオで専門家の指導のもと適正な圧力を設定しながら継続するようにしましょう。

自己流で圧抑を設定して加圧トレーニングを続けていると、トレーニング効果が低下するだけでなく故障やトラブルの原因にもなりかねませんので注意してください。

奥村英樹

心理カウンセラー、加圧インストラクター、整体ボディケアセラピスト、スポーツフードアドバイザー、家庭物理療法師、医療機器の販売及び貸与営業所管理者など心と体をケアするための資格を持つ心と体のケアのスペシャリスト

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