「言われてみればそうなんだけど、私にはそんなこと思いつかないわ」
脳の効率を上げる「脳オプティマイズ」
「あんな風に考えられたらいいな?」
「言われてみればそうなんだけど、私にはそんなこと思いつかないわ」
理屈ではわかるけれど・・やっぱりイザとなるといつもの自分の考えが出てきてしまって、いつもと同じ気持ちになって、いつもと同じ行動を取ってしまうもの。こんな経験をすると「これは私の性格だから・・」と考えて諦めてしまう人も多いのではないでしょうか?
このことについて、脳の仕組みをちょっとだけお話ししますので、その後もう一度考えてみましょう。
バイリンガルの人って
英語も日本語(中には数カ国語)もペラペラの人がいます。
なのに中学、高校、大学時代に英語の授業を受け続けたのに、「英語を話すなんて私には絶対無理」という人も多いようです。
①英語がペラペラの人と②英語が苦手な人の脳は何が違うのでしょうか?
同じ人間ですから、脳の構造はほぼ同じです。
しかし、脳の回路の使い方が違うのです。
英語を話している時の①の人と②の人の脳の働きを調べた実験では、①の人は脳の一部の回路しか活性化していなかったのに対して、②の人の脳は①の人と比べてかなり広範囲の脳が活性化していたそうです。
つまり、①の人は②の人より、英語を話すために脳を効率的に使うことができるということです。
例えば、「これはペンです」と表現する時、①の人は「This is a pen.」というフレーズが頭に浮かぶのに対して、②の人は「これはThis」「動詞はis」「ペンは a pen」と日本語が頭に浮かんでそれを英語に置き換えようとするのです。
ですから、英語を口にするまで時間がかかって、考える時間も長くなるので、相手の言っていることを理解する余裕さえなくなってしまうのです。
①の人は日本語モードの回路と英語モードの回路を持っていて自由に切り替えて使うことができるのに、②の人は英語モードの回路が出来上がっていないので、日本語モードの回路を使って英語を話そうとしているため、英語を話すことを困難だと感じてしまうのです。
英語を自由に話せるようになるためには英語モードの回路を脳の中に作り上げる必要があるのです。
何かをするための脳の回路を作り上げることを「脳のオプティマイズ」といいます。
脳のオプティマイズは繰り返し使用することで行われます。
自動車の運転、バスケットボールのシュート、観察して絵を描くこと・・様々なことを繰り返し経験して、それを効率よくするために脳をオブティマイズして新しい回路を作っていくのです。
さて、ここで話を戻してみましょう。
自動車の運転も、バスケットボールのシュートも、観察して絵を描くことも、英語で話をすることも・・すべて根気よく繰り返し使ったことで脳がオプティマイズされて新しい回路が出来上がったことでスムーズに操作したり、動いたり、描いたり、話したりすることができるようになるのです。
脳がオプティマイズされて英語用の新しい回路が作られ、英語が話せるようになるように、「あんな風に考えられたらいいな?」という考えも、繰り返し思い出して使うことで新しい回路が脳に作られてスムーズにそう考えることができるようになっていくのです。
そして、使わないものは退化し、萎縮するというルーの法則に従って、新しい回路を頻繁に使うようになったことで、以前使っていたそれでの思考回路が退化していきます。
つまり、新しい思考パターンを繰り返し使うことで、なりたい自分になっていけるということです。
性格、車の運転、スポーツ・・どんなに苦手なことでも根気強く繰り返していくことで脳がオプティマイズされ意識しなくてもできるようになっていくのです。
遺伝的要素、年齢、性別、それまでの経験など様々な要素によって、到達できるレベルや到達するまでの時間に差はできるでしょうが、脳のオプティマイズの仕組みは全ての人に共通しています。
つまり、誰でも思い通りの脳、思い通りの自分に近づいていくことができるということです。
大好きな自分に日々近づくために、「やりたいこと」「考えたいこと」を根気よく繰り返していきましょう。
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