生きるために不可欠な酸素
生きていく上で酸素は欠かせません。エネルギーを作るために欠かせないものだからです。人間の脳は循環が停止すると15秒以内に意識を消失、3~4分以上の血流停止があると回復が困難とダメージを受けるといわれています。
通常、空気中の酸素濃度は約21%なのですが、酸素濃度が18%未満になると酸欠症状がではじめます。酸素濃度がたった3%低下するだけでです。酸素濃度が18%を切ると息苦しく感じはじめ、体の機能が低下し始めます。
酸素欠乏症の症状
酸素濃度 | 症状 |
21% | 通常の濃度、健康 |
18% | 安全の限界、思考力の低下 |
16% | 脈拍、呼吸数の増加、集中力の低下、思考力のさらなる低下、細かい作業ができなくなる、頭痛、耳鳴り、吐き気 |
14%〜12% | 正常な判断ができなくなる、精神場外が不安定になる、傷の痛みを感じなくなる、めまい、泥酔(酩酊)状態に近くなる、筋力の低下、全身の脱力、体温の上昇、チアノーゼ、顔面蒼白 |
10%〜8% | 意識消失、昏睡、顔面蒼白、嘔吐、中枢神経障害 |
6%以下 | 一瞬で失神します。呼吸が停止して心停止に至ります。 |
脳の酸素消費量は全身の約25%になるので酸素の欠乏の影響を強く受けやすい組織です。
普通に生きていると酸素の重要性を意識することはほとんどありません。ですから酸素が体でどんな働きをしているかを考えることもありません。酸素の重要性を理解するために、まずは体への取り込み方や使われ方について考えてみましょう。
酸素の役割
息を吸って肺に取り込まれた酸素は血液の中に取り込まれます。そして血液の中の赤血球にあるヘモグロビンにくっついて血液の流れによって全身に運ばれます。血液は酸素を細胞に渡したかわりに二酸化炭素を受け取って静脈を通って肺まで二酸化炭素を運んでから呼吸によって体外に排泄されます。
このように酸素を吸って細胞での酸素と二酸化炭素を交換し、二酸化炭素を吐き出す一連の流れを呼吸と呼んでいます。細胞での酸素と二酸化炭素の交換を「内呼吸」、体外から酸素を取り込み、体外に二酸化炭素を吐き出すことを「外呼吸」といいます。
人間は1日におよそ28,800回と言われています。体重や体の状態、生活習慣などの違いで個人差はありますが、1日に300ℓ以上の酸素を体に取り込んでいます。現代人は運動不足や姿勢の悪化など様々な原因で呼吸力が低下していて9割以上の人が酸素不足になっています。
酸素カプセルや酸素バーでたっぷりと酸素を補給した方のほとんどが頭も体も軽くなったといって驚くのは、それが原因です。
「慢性的な酸素不足の症状」
めまい、視力低下、日中の眠気、疲れやすい、疲れが取れない、慢性的な頭痛、集中力の低下など
酸素欠乏症とまではいかないまでも、慢性的な酸素不足に陥ると様々な症状が表れます。
病院に行ってもはっきりした診断名がつかないのに、こうした症状が続いている人は呼吸力の低下による酸素不足が起こっているかもしれません。
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